2001年5月20日:

夫婦別姓について 


日本の民法では「夫婦は婚姻の際に定めるところに従い。夫又は妻の氏を称する」
となっていてほとんどの日本人同士のカップルの場合、どちらかの姓を選択し、婚姻届を出したと同時に改姓する。

国際結婚である私たちは上記の日本の民法に従わず夫婦別姓が選択できる。
現に私は結婚前と変らない姓を使用している。

結婚当時はそんなに改姓について深く考えていなかったし、知識も無かったので婚姻届を出す際にも役所の人に「姓はどうされますか?」と聞かれて
「私、名前変えちゃうと『りしおり』という響きの悪い、しかも下から読んだら『りおしり』ってお笑い芸人みたいになるから止めます。」
とふざけた返答をしていた。
もちろん、結婚前の姓が名乗れるのなら改姓したくないと思っていたので改姓はしなかった。
だから私の名前はずっーとひとつ。

先日母と会話していて思わず名前について深く考える機会があった。

私の母は運命にもてあそばれ姓が3回変わり計4つの姓を名乗ることになった人だ。
初めての改姓は生後10ヶ月のころ、祖父が戦死し、祖母は嫁いでいた家から旧家へ戻るため離婚した。
その時から祖母の旧姓を名乗るようになった。母が小学4年の頃祖母は再婚した。その為母はまた新たな姓を名乗るようになった。そして父との結婚の為、今の姓に変った。
自分の意志の尊重などとはかけ離れた改姓だった。

名前という大きな看板を変えることはどういう気持ちだったと母に尋ねると
「小さかったので大きな違和感はなく当時いじめ等の経験もせず普通に過ごしてきた」と言っていた。
そうは言いながらも現在日常使っている名前は姓が変ることによって
画数が良くないとかいって通称名(つまり戸籍とは違う名前)を使うように薦められ
25年来その名前を使用している。

結婚というきっかけによってその度姓だけが変わる。
自分自身は何一つ変ってないのに名前だけが強制的に変らざるを得ない。
これってなんかすごくおかしいんじゃないかなぁ?とふと感じてしまった。

突然今までの自分の姓が変わるということに対して、
人によってはいろいろ理不尽な思いをするでしょう。
仕事の実績で考えると、改姓はきっと大きなマイナスですよね。
また今の時代改姓したことを不特定多数の人に知られることで
プライバシーをさらけ出すのが嫌という人も少なからずいます。
さらに旧姓を捨てることによって、自分自身・アイデンティティの喪失に
結婚以前の自分を取り戻したいと考え、
再び旧来の姓を取り戻しそうとする人もいるそうです。

夫の国、中国では夫婦別姓制度をとっている。
カップルのどちらかが自分の姓を捨てるということはない。
現在の日本の民法は、カップルの一方が姓を捨てることを強制していますよね。
長年慣れ親しんだ姓を婚姻届を出すことによって画一的に変えないといけないって
いまどきすごく貧しい考えからなんじゃないかな?

今すぐに日本でも夫婦別姓の民法ができるとは望まないけど
婚姻時に選択できる制度があれば婚姻届を出すことに抵抗を覚える人も
きっと少なくなるだろうし、珍しい苗字を今後も残していけるかもしれない。
そして私の母のような改姓によって通称名を使わざるを得ない人も減るだろう。
今回こうして改姓についてちょっと触れてみて
ちょっと封建的ともいえる夫婦同姓の制度をとる日本って
ほんとに豊かっていえるんだろうか?って感じてしまいました。。。







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